前回はオーガニック企業(生産者・メーカー)側が伝えたいことと、
消費者側が知りたいことのギャップについて考察しました。
今回は、両者のギャップを埋めるコミュニケーションについて
ひとつのアイディアをご紹介します。
とても乱暴な言い方ですが、
オーガニックとは本来、面倒くさいものです。
簡単に言うと、簡単じゃない。
手間もかかるし知識も必要です。
「自然のまま=安全」ではありませんので
禁忌が存在するものもあります。
ケミカルな方がよっぽど安全に使えるということはよくあることです。
オーガニックに関わる人は、
この「面倒くささ」を快楽と感じる人が多いので
何の問題もありません。
こだわればこだわるほど、純度が上がれば上がるほど
繊細であればあるほど「嬉しい」のだから良いわけです。
合理化効率化には組みせず
手間暇かけた伝統的な方法(スローでフォーマル)を好みます。
しかし、多くの消費者は
「カジュアル」と「コンビニエンス」を求めています。
気軽に、手軽に、手早く、そんな気分になれたら良いわけです。
例えば、
オーガニック食材による食養生の効果を実感するには時間がかかります。
その時間の経過がもどかしい。即効性が欲しいわけです。
難しいことは避けたいので
自然農法と有機農法の違いに興味はありません。
「オーガニック」と書いてあれば安心できるので
その他の不都合な真実はスルーしたいと思っています。
カジュアルでコンビニエンスが良い消費者と
フォーマルでスローなオーガニック企業が折り合って行くには
どんなコミュニケーションがあるでしょうか?
両者をつなぐ魔法の言葉をご紹介します。
それは、
「シンプル」です。
シンプルとは実に便利な言葉で、
カジュアルもコンビニエンスもフォーマルもスローも内包する包容力を持っています。
具体例のご紹介は省きますが、
コミュニケーションのプランニングや
クリエイティブ・デザインのディレクションの合言葉として
「シンプルに伝えること」を活用することで、両者のギャップを埋め、
すっきりした着地を実現することが可能です。
ぜひご活用ください!
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