第20回:「敬老の日」をどう捉えるか。

敬老の日は、長老を敬愛し長寿を祝う国民の祝日。

なのですが、実際の敬老の日の主役は「孫と祖母」です。

孫から祖母にギフトを贈るのが、敬老の日らしいあり方になっています。

ほとんどの幼稚園・保育園には敬老の日に向けて、園児に祖父母へ贈る絵を書かせたり、お歌をプレゼントする時間が設けられています。

最近首都圏では、結婚した娘と母親(妻の実母)が近居して、娘の子育てを娘の実母が手伝う「外孫育て」が増えており、核家族であっても孫の園行事に祖母が出席することが珍しくなくなりました。

孫が小学校に上がると、敬老の日のギフトは「電話」になります。孫が祖父母に元気な声を聞かせてあげることが贈りものです。

中学校移行になると、敬老の日は孫達にとって重要な日ではなくなります。敬老の日はしばし忘れ去られます。

そして孫達の就職・結婚・出産をきっかけに「敬老の日」に祖父母に何かギフトをを贈りたいという気持ちが復活することが多いようです。

就職・結婚・出産は女性ライフステージの節目です。

孫が大人になってからの「敬老の日」の復活は、特に女性に多くみられるようです。

「敬老の日」は孫が大人になってはじめて、消費を伴う行事になります。

”祖父母のためにプレゼントを買う”とか”三世代または四世代が揃って外食をする”などが消費の上位です。

しかし「敬老の日」の消費は、母の日のように毎年の恒例行事にはなっていません。先程挙げた孫のライフステージの節目、祖父母の喜寿や白寿といった節目の年にされることが多いようです。

母の日ギフトには「嫁の勤め」の側面がありますが、敬老の日には義務が伴わないからかもしれません。

では、マーケティング的にはこの「敬老の日」をどう捉えたら良いでしょうか。

どうやら大きな消費はなさそうです。ハナのモニターさん達からも「なんにもいらない・欲しくないと言われるから、ギフト選びに苦労する」という声をよく聞きます。

実際送ったギフトを聞いてみても、グリーティングカードや肌触りの良い布小物などが人気で、旅行や衣料品といった大型消費に結びつきにくいように思われます。

敬老の日にお金を使ってもらうには・・・。という命題にはどう答えたら良いでしょうか。

なかなか難しい問題です。

もしかしたら、素敵なギフトカタログを作るよりも、敬老の日は「わたしのルーツを確認する日」といったスピリチュアルな視点で「孫と祖父母が語らう時間」の重要性を啓蒙する方がよいのかもしれません。販促よりもブランディングです。

 

明るい色のお洋服を着て、私のルーツ会いに行こう!

とか。

みなさんは、どう思われますか?

第19回:女性を対象としたチラシ・パンフレットへのデザイン的配慮

以前も少し触れましたが、チラシやパンフレットをデザインするにあたっての配慮ポイントをシェアいたします。

「見えにくさ」「目の疲れ」に対するお悩みは、40代から始まっています。

老眼が始まると細かい文字が苦手になり、なんでもザザッと斜め読みする傾向が出てきます。

白内障の場合は老眼と違って「小さい文字が読みにくい」というよりも、

まぶしい、かすむ、ぼけて見える、暗いと見えない、全体的に黄色味がかって見えているのでコントラストがはっきりしないなどの症状がありますが、個人差が大きいのが特徴です。

老眼と白内障に共通したお困りごととしては、

段差が分かりづらかったり、逆に平坦な場所を段差があると勘違いしたり、探しモノが見つかりにくくなる、地下鉄MAPのように色によって分けられているものの見極め・理解が難しくなったりします。

 

私は長年、流通業のチラシのモニター検証会にてモデレーターを務めていますが、

字が小さい・ごちゃごちゃしている・探している情報が見つかりくいなどの視覚的バリアがあるチラシには否定的な意見が集まることが多く、目から入る情報が心に与える影響の大きさに毎回驚きます。

目のお悩みを持っている女性に「見やすさ=親切さ」を与えるポイントとしては、

1、背景には、写真や文字のコントラストが際立つ「白」を背景に用いる。

2、情報をコンパクトにまとめて、さらにカテゴリ毎に四角く縁取りして囲い、見出しの対象がどの商品を指すのかを明確にする。

3、デザインに法則性を持たせる。

などが上げられます。

デザイナーにとっては単調で面白みに欠けるデザインになるかもしれませんが、

チラシやパンフレットには詳しさよりも、斜め読みでも全体像を把握できる端的さを優先しましょう。

 

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第18回:シニアマーケティングと地域性

仕事側、全国あちこちでシニア世代の方々と直接お話しする機会に恵まれますが、

地域によってライフスタイルが驚くほど違うというこを実感します。

同じ県内であっても、それぞれの集落に特徴を持っており、

「その町ではできるけど、我が町では難しい。」という変えがたい事情がそれぞにあります。

余談ですが、

知人のフランス人男性が日本の温泉で広めたいテラピーがあり、

日本全国の温泉地の有力者を訪問してプレゼンテーションを行ったところ、

彼が最初に覚えた言葉が「スバラシイケド、ムズカシイ~」だったと教えてくれたことがあります。

内容的にはとても魅力的で、もし実現できたらスバラシイのだけど、

村の事情を考えたら実現は難しい。。。

彼のプレゼンテーションへの反応が、全国どこでもそんな風だったと想像します。

フランス人である彼は、

「スバラシイのにムズカシイって意味ワカラナイ。スバラシイならやれば良い。アメリカの投資家は素晴らしいからやりましょう!です。ニホンジン、ワカラナ~イ。」と言っていましたが、

日本人である私にはよーくわかります。

特に山間部の集落においては、貴重な水資源を村民になって分けてもらう・村から分配された限られた農地を守って行くために他者との関わりに非常に氣をつかってきたという長い歴史があります。

どこにも定着化した大人の事情やタブーがあり、それらを軽んじて生きて行くのは困難です。何をするにも、神よりよりおっかない世間様と円満な関係を維持せねばなりません。

イノベーションなどという新しい理屈が通るのは、東京の都心部他ごく一部であると理解しなくては、ビジネスフレームは間違ったものになるでしょう。

他の土地で成功したことが、そのまま通用するとは限りません。シニアマーケティングにおいては、地域性を理解し全てをオーダーメイドする意識を持つことが成功の鍵といえるでしょう。

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第17回:”駅近ホテル住まい”がコンセプトの老人ホームで、地域経済は活性するか?

先日 、NHKを観ていたらこんなニュースが流れていました。

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静岡・まちの中心部に老人ホーム・その狙いは

(出典JCCテレビ全てより:https://jcc.jp/news/13436774/)

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映像を見ると、駅前の一等地にホテルライクな高級老人ホームを建てて、お金を持っているアクティブシニアに移住してもらうことで市の経済を発展させたいという内容になっていました。

この老人ホームは静岡市にとっての豪華客船「あすか」になれるのか?はたまた「タイタニック」になって沈むのか?という問いかけのようなニュースに思えました。

静岡市の試みは、成功できるでしょうか?

市民にとってメリットがあるほどの”町の経済発展”を老人ホームに期待するならば、ホームの住人にはいつまでも元気でいていただく必要があります。

そうであれば、ホームに住まれる方のQOLアップと体力維持を最優先に考えるべきです。

しかし、施設の青写真を拝見したところ、建物の形状は平屋でなくてビルタイプ。。。 そこにまず一抹の不安を覚えました。

高齢になって高層階に住むことは、若い人と比べてマイナス面が多いもの。体力的なことだけでなく、メンタルもにも大きく作用します。

ソフト面での成功の鍵は、名店街事務局長のおっしゃる「地域住民とホーム住人の交流」がどれほど活性化できるかにかかっています。

ホームの住人をお客様としておもてなしするだけではシニアの満足は得られません。旅行ならまだしも、「安心」と「おもてなし」だけで人は元気を維持できません。むしろ、どんどん衰えていきます。

衰えたシニアはお金持ちであっても、消費の決定権は遠方に住む家族に移行します。こうなると静岡市にお金が落ちることはあまり期待できません。

いつまでもアクティブでいるためには、好奇心を刺激する何かが必要です。

若い世代と混じって何かを企画するために議論したり、運営に加わって体を使う。

お金を払っても体験したいエンターテイメント・芸術が身近にある。

新しいもの、珍しいものに触れることができるお買い物の楽しみがある。

季節を感じるアクティビティや没頭できる趣味を自ら選択して消費できる。

社会貢献していると実感できる組織に属したり活動することができる。

 

こういったことが刺激になり、QOLを高い状態に保つ要素になるのです。

シニアに元気でいてもらうには、医療・介護がそばにあるだけでは不十分。

それをどこまで用意できるのかが、成功の鍵となるでしょう。

 

静岡市の試みが成功することを切にお祈りいたします!

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第16回:女性のライフステージから表現傾向を考察する

第15回で、

30代:自己主張よりも揉めないことを優先する(空気を読むことに長けている)層

40代:自分の意見よりも一般論を優先する(本音は隠しておきたい)層

50代60代:なぜ自分がそう思うのか、その理由を相手と共有できているか確認しながらコトを進めたい(結果よりもプロセス優先)層

60代〜:コミュニケーション能力の成熟期を迎えた層

と、ご紹介いたしました。

 

今回は、女性のライフステージから「なぜそういった傾向になるのか」を考察します。

 

「考察」といっても実はとても答えはシンプル。

女性の表現傾向は「子育て」と紐付いていると、私は考えています。

 

30代は、子供の進路・受験の悩みはそれほど深刻ではなく、まだ少し先のことだと感じている母親が多く、この時期は母子が所属するコミュニティを見渡したときに我が子の成長が「平均値内」にあることが母親に安心をもたらします。自ずと「右に同じ」という表現が多くなります。

40代になると、子供の進路の悩みが現実的になってきます。「よその家庭はどうしているかしら?」と気になるものの、立ち入ったことを聞くのは失礼かも・・・と思うと聞くに聞けないという気持ち、「少しでも我が子有利になるようにコトを進めたい」という母親としての防衛本能も強く発揮されます。我が子を守るため拳をしっかり結んで手の内は見せない、いわゆる臨戦態勢が求められるシーンが多く、表現も「(我が家は違うかもしれないけど)一般的にはそうだと思いますよ〜」「(今は違うけど)子供が小さい時はそうでした」といったものになります。その方が安心できるからです。

50代60代は、子供が独立する時期。今までと違って、我が子はもはや自分の分身ではなくなります。子供との関係において「言わずもがな」の時代は終わり、母子が一緒の時間を過ごすことも少なくなります。だからこそ、一緒にいるなら我が子と気持ちを共有したいと思います。また子育てを卒業した母親は時間的な余裕を持てるようになりますので、自然と「なぜそうするのか・どうやってこの結果になったのか」をゆっくり考えられるようになります。結論はどうあれ、プロセスのシェアに時間をかけることの方が心地よいのです。

 

さて、60代以上のシニアはどうでしょう。

子供は完全に独立し、夫婦2人の生活になります。子育て中の娘・息子を見守る存在になります。子育て渦中からは抜け出した状態なので、客観的に冷静に、経験済のことと自分の時代とは変化したことを吟味できる環境にいます。孫育てに参加している女性であっても母親のような緊張感・臨戦態勢ではないので、「私はこう思うけど、他の人はそうなのね〜」というおおらかさ。違いを楽しめる余裕があるのです。

 

ハナモニターさんを通して、シニアの方に接していると「早くシニアになりたい」という気持ちになります。

歳をとるのが楽しみです。

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第15回:シニアにお話しを聞くのは大変?

シニアライフのマーケティングを通して、たくさんのご高齢の方にお会いする機会に恵まれます。

座談会やサービス検証会にお集まりいただいて、お話しを聞くような場面もありますし、イベントでご一緒させていただくことも多いです。

そんなお話しをしますと

「シニアにお話しを聞くのは大変でしょう。」とか「進行に苦労されるのではないですか?」などと言われるとこがあります。

しかし、そんなことはありません。

むしろ、シニアの方とのお仕事の方が気苦労が少ないと感じています。

現役世代は時間に追われていますから、オンタイムで動いておられる方々が多く、集合は直前で解散は前倒しが有り難いもの。

一方シニアは、前後の時間にかなりの余裕を持たれて行動されますので、運営側としてはハラハラすることがありませんので助かります。

そしてシニアは(特に女性層において)共感力を発揮しつつ自制し過ぎないという特長があり、グループインタビューなどでは和やかなムードで協調しつつも、強い意見に引っ張られることなく、参加者さんそれぞれの本音を話して頂けます。

これは、自己主張よりも揉めないことを優先する(空気を読むことに長けている)30代や、

自分の意見よりも一般論を優先する(本音は隠しておきたい)40代、

なぜ自分がそう思うのか、その理由を相手と共有できているか確認しながらコトを進めたい(結果よりもプロセス優先)な50代60代と比較して、

「シニアならではのコミュニケーション能力の成熟」を感じます。

これは主催者側にとって大変ありがたいことです。精度の高いヒアリングが実現すれば、消費者インサイトを見誤ることがありません。

またシニア女性の多くは、ブログやSNSを活用しており、日々の生活での通信環境が整っているため、事前事後のやり取りは若い世代と同じようにスムーズであり、年代的にエシカル(社会貢献)的マインドが強い傾向にあるので、モニターする商品・サービスの下見をしたり考察をするといった予習を自主的に行う方もいらっしゃいます。

というわけで、

冒頭の「シニアにお話しを聞くのは大変でしょう。」というご心配には

「いやいや、むしろ。シニアの方とのお仕事の方が気苦労が少ない」と私は答えています。

とは言え、「シニアは面倒臭くないどころか、現役世代よりむしろ楽」という価値観を主催者側持っているかいないか、自分達世代に対するリスペクトがあるかどうかをシニアの方々はしっかり見極めておられますので、運営側のコミュニケーションスキルも高めておく必要はあります。

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第14回:シニアの社会貢献

シニアライフデコーダーの橋詰です。
オフィス・ハナのシニアマーケティングを担当しています。

シニアライフの翻訳者「シニアライフデコーダー」のお仕事について解説しています。

第14回のテーマは「シニアの社会貢献」です。

シニアライフにおいて、社会貢献は重要なテーマです。

このブログでも度々触れているテーマで、
第6回では「シニアライフにおける社会貢献」を、
第13回では「シニアがアルバイトをする目的は?(anリサーチより)」と題し、仕事を通して社会に貢献したいと希望するシニアについて触れています。

今回はJTB総合研究所が2017年に調査した”「今シニア」「新シニア」の暮らしとライフスタイル”より、
シニアの社会貢献意識に触れた項目をピックアップしてご紹介いたします。

 出典:JTB総合研修所(https://www.tourism.jp/wp/wp-content/uploads/2017/03/second-life-new-senior.pdf)
調査対象者のサマリーは、出典先をご確認ください。

この調査で私たちが注目したのは、
調査対象者を自分が幸福であると感じている「幸せシニア」と「そうでないと感じているシニア」に分け、
それぞれ「近隣や地元の人との関わり」と「生きがい」について問う調査データです。

「図22 近隣や地元の人との関わり」を見ますと、

”幸せシニア”は、生活圏内の顔見知りとのやり取りが頻繁であることがわかります。調査全体の平均値より全ての項目で高い数値を示しており、「地元の清掃やボランティア活動に参加」にも積極的なことがわかります。

シニアライフにおけるコミィニケーションの内容は、連絡事項の通達や社会的なホットニュースに留まらず、健康に関する情報交換・共通の知人の訃報・財産の話しなど、プライベートでセンシティブなことも多く、それらの話題をシェアすることは、お互い様の精神や共感や思いやりといった一種社会貢献的な要素を多く含んでます。

これらを日常的に頻繁に行う人に「幸せシニア」が多いという事実は、大変興味深いことです。

 

さらに「図23 生きがい」の調査を見てみましょう。

ここでも「幸せシニア」は、

「地域を盛り上げること」「周囲の調整役として貢献すること」「若い人の成長をサポートすること」に意欲的です。「そうでないシニア」のポイントと比較するとどれも倍近いスコアになっています。

他に「幸せシニア」が「そうでないシニア」の倍近いスコアをただきだしている項目を見て見ると、「家族の役に立つこと」と「自分の夢や目標を実現すること」があります。

「幸せシニア」にとって、社会貢献(家族は社会の最小単位)は犠牲や義務ではなく、自分の夢や目標を実現することにつながる生きがいであるようです。

 

アクティブシニアの代表者でクリスチャンでもあった故・日野原重明医師は

「他人のために自分の時間を使うことを、神様はお喜びになる。」と発言されていました。

 

私はクリスチャンではありませんが、日常的にシニアに関わり、

更にこういった調査結果を見るにつけ、

日野原先生のおっしゃることが腑に落ちるような気がします。

 

企業と個人との快適で良好なコミュニケーションを築こうとするとき、

企業発信の一方通行な「貢献」を仕組みとせず、

シニアもまた企業の活動を支えているという実感が持てるような余地をプランニングに組み込みたいものです。

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次回は、
「アクティブシニアの実際」をお届けいたします。
お楽しみに!

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第13回:シニアがアルバイトをする目的は?(anレポートより)

シニアライフデコーダーの橋詰です。
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第13回ではアルバイト情報誌「an」のanレポート(パーソルキャリア株式会社)の
シニアに関する調査をご紹介いたします。

まずは
「シニアがアルバイトする目的は?」ご紹介します。
→amレポートはこちら
https://weban.jp/contents/an_report/repo_cont/trend/20170116.html

この調査ではアルバイトするシニアを4タイプに分類し、
それぞれの仕事を持つ「目的」と「働き方」を紹介しています。

「自由に使えるお金が欲しい」ために働く人は、やり甲斐よりも週5勤務や長期間採用を求めています。男子高校生や大学生のようですね。

「健康維持」のために働く人には、警備やゴルフ場管理などが人気。「仕事なら強制的に体を動かせる」がその理由です。スポーツジム感覚で働くことが目的なので、自宅至近と短時間勤務が理想。

上記の2タイプは男性が多いようです。

「社会との繋がり」を求めて働く人は、同僚との良好な人間関係と仕事にやり甲斐を求めています。若い人とのつながり、仲間作りなど、仕事仲間から「元気をもらう」こと、つまりアンチエイジング効果を求める傾向にあるようです。

そして4分類の最後に紹介されているのが、仕事に「やり甲斐」を求めるタイプ。
自身のスキルを活かして社会の役に立ちたいと考える人です。
講師やインストラクター・福祉介護職など「ありがとう」と言われる職業が人気です。
独りで黙々と作業する、軽作業などの仕事を選ぶ人が少ないのが特徴だそうです。

この下の2つのタイプは女性が多いそうです。

シニア男性(夫)の仕事の報酬は「自分のお小遣い」。
シニア女性(妻)の仕事の報酬は「感謝されること」。
シニア共通の仕事の報酬は「若さの維持」。

40代世帯の我が家でも、同じ答えが返ってきそうです。。

私からすれば、どんな目的にしろ60歳すぎても仕事を持っているというだけで
本当に素晴らしいと思います!!

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次回は、
「シニアと社会貢献」について考察します。

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第12回:銀座の小学校の制服問題・シニアの感想あれこれ

シニアライフデコーダーの橋詰です。
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第12回ではショートコラムをお届けします。
テーマは「銀座の小学校の制服問題・シニアの感想あれこれ」です。

「東京・銀座にある中央区立泰明小学校が実質的な制服に当たる標準服に、イタリアの高級ブランド「アルマーニ」監修のデザインのものを採用。新標準服は最大で8万円を超える場合があり、対象は今春入学予定の新1年生。」

少し前に話題になったニュースです。

世間では賛否両論あったようですが、
NHKのニュースでは「街の声」として、
「親はちょっと大変ですね〜」という声に混じって
高齢男性の「銀座だし、お祝いだから結構なこと。」という意見も紹介されていました。

それを見た女性のシニアモニターさんから
「お祝い金で買えると思っているのだろうけど、制服は一度買って終わりじゃない。
 すぐ小さくなるのよ。それをわかってないから男の人は困るわよ。」とのお怒りの声が。
確かにそうですね。。

小学校入学の孫へのお祝いの相場について調べてみました。

ベネッセの教育情報サイト↓では、
http://benesse.jp/kosodate/201608/20160822-1.html
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お祝いの品の相場は?
お祝いの品の予算は、甥や姪に贈る場合は5,000円程度、孫に贈る場合は1万円程度が相場と言われています。現金を包む場合も同じくらいの金額を目安にしましょう。なお現金を包む場合は、縁が切れてしまうといわれる割り切れる数の「2」、「死」を連想させる「4」、「苦」を連想させる「9」などの数字を避けるのがマナーです。
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とありました(小学校の入学祝いについてです)

実際にハナモニターさんに聞いてみると聞いてみると
「3万円」「5万円」「10万円」という方も多くおられました。

「進学校や名門小学校への入学は特別に奮発する」や
「ランドセルや机などを買ってあげているし、お祝いの食事会も負担するので、
 現金はお小遣い程度にしている。」といった声もあり、金額はまちまちです。

ある金融機関調べの「孫への入学祝いは小学校で平均38000円」というオープンデータもありました。

両家の祖父母と叔父叔母・親戚からのお祝いでアルマーニの制服を一揃えできるかと言えば、
泰明小学校が公立であることを考えると、微妙なラインかと思われます。
ただニュースになったことで、孫へのお祝い金増額スイッチは押されているはず。

なのですが。

「エルメスとシャネルに断られてアルマーニになったというのが情けない。
 銀座らしくというのなら、和光とか三越もいいけど(実際は松屋の取り扱いのようです)、
 銀座に昔からある日本のテーラーに頼むべき。
 日本の匠を応援するという大義があれば、私が喜んでお金を出す。
 とは言え、制服は一着買って終わりではないので負担には感じる。」とは80代女性のご意見。

「公立小学校なのだから、アルマーニである必要性はない。
 着替えもあることだし、親の負担はかなりのもの。
 親の収入格差を肌で感じさせるような環境に、小さい子供を置くべきではない。」と憤るのは70歳女性です。

女性陣からは肯定的な声はなかなか聞こえてきません。

泰明小学校のアルマーニ制服導入は、児童数減少による廃校を防ぐためのブランディング施策との見方がある一方で、人気のある小学校だからこその入学者選抜策だとの意見も。
真偽のほどはわかりません。その両方かもしれません。

校長は「泰明小学校という歴史ある学校にふさわしい気品を児童に備えてもらうための服育成」と説明しています。制服もまた教材であると。

娘を持つ子育てママには、習い事の発表会などで
「お転婆な娘にドレスを着せたら、急におしゃまなお姫様に変身!
 立ち振る舞いまですっかりエレガントになっちゃってびっくり。」
という微笑ましい経験がある方も多いのではないでしょうか?

泰明小学校の校長が保護者に配布した長文の案内書を読ませていただくと、
「特別な学校を選んだという自覚がないような粗野な立ち振る舞いをする児童」を繰り返し嘆いており、おそらく、校長は”服育”によって児童が銀座にふさわしい気品に目覚めることを期待されているのだと感じました。

しかし、服によるシンデレラ効果とうのは、非日常に起こるのであって、
子供の普段着である制服にそれを期待するのはどうかという気もします。
小学生がアルマーニや9万円といったワードに緊張感を持てるだろうか?
我が子なら、ナイキやアディダス、ディズニーの方がピンとくるのでは?といった考えも湧いてきます。

みなさんはどう思われますか?

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次回は、
「シニアがアルバイトする目的は?」について調査したリンク(anレポート)をご紹介します。

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第11回:シニアへの”おもてなし”を通販に学ぶ

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第11回では、シニアとの良いコミュニケーションを築くために、
企業がどんな”おもてなし”を実施しているか、ご紹介いたしまし。

私ごとですが、
先日母から
「夜中に家の電話が鳴ったので、何事かと思って出てみたら、
 お父さん宛の電話で、通販会社からだった。」と聞きました。
母の言う「夜中」が何時を指すのかは大変曖昧ですが、
とにかく母の就寝時間後であったことは間違いないようです。
父に尋ねてみると、夜に注文をした内容に不備があったそうで、
その確認電話だったとのこと。
父の注文に対する「即レス」が母をぴっくりさせた原因でした。

そこで、シニアに人気のある通販会社の
電話でのお問い合わせ・ご注文受付時間をホームページで調べてみました。(順不同)

ジャパネットたかた
(http://www.japanet.co.jp/shopping/)
:年中無休・24時間受付

世田谷自然食品
(https://www.shizensyokuhin.jp/)
:07:00〜22:00

日本ローヤルゼリー
(https://www.nihonroyaljelly.com/index.html)
:09:00〜22:00

再春館製薬所
(http://www.saishunkan.co.jp/domo/)
:08:00〜22:00

山田養蜂場
(http://www.3838.com/)
:08:00〜21:00

日本直販
(https://www.666-666.jp/)
:09:00〜21:00

やずや
(https://www.yazuya.com/index.html)
:09:00〜20-:00

サントリーウエルネス
(https://www.suntory-kenko.com/)
:09:00〜20:00

どの通販も実店舗と比較してお客様対応時間が特別に長いというわけではなさそうです。

実際に高齢者の方々は通販をどのように利用しているのかヒアリングしてみました。

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(1)60代前半女性:
通販は、あらかじめ商品を知っているものを検索して利用することが多い。
お店で見たり、TVで見たり、友人や娘に聞いたりして、
価格を比較するためにネットで検索。
送料無料ならネットで買っちゃおうかなという気持ちになる。
ネットを見るのは午前中(朝食後)か夕食後。
食後の片付けが一段落してから次に何かするまでの時間に
チラッと見るつもりがハマってしまうパターン。
夜は睡眠時間が削られちゃう(眠れなくなっちゃう)ので我慢。

注文にかかる時間は10分もかからない。
Tカードや楽天カードが使えるところだと入力が少なくて便利。
買おうと決めたらすぐできる。ポイントも貯まるので結構馬鹿にできない。
購入前に質問することはあまりない。
クレジットカード決済なので支払いに不便はないけど、コンビニが一番安心できて便利。
クレジットカードは安全面で大丈夫かな?とは思う。
返品することは少ない。
初めてのものを買うことは滅多にないから。

(2)70代半ば女性:
通販は新聞広告を見て興味を持つことが多い。
興味がある商品の広告はよけておいて、少し考える時間を持つ。
家族(夫以外)に相談したりして決めるまで何日かおいておく。
注文電話するのはお昼過ぎが多い。おやつの時間。
初めてのお店だと個人情報を細かく聞かれるが
配送に必要な最低限のことしか答えたくないので答えない項目もある。
買うと決心したら
注文番号や送ってもらう日など準備万端にしてからやっと電話をするので
注文に要する時間は短い。3分から5分くらい。
そこのお店が初回じゃなければ全部登録済みだから何も面倒なことはない。
でも新しいもので質問がある時は結構話す。
5分くらい、もっとかな。アレコレ聞いちゃう。

支払いは後払いがほとんど。
商品と一緒に振込票が届くので、それを持って振込みに行く。
コンビニが良い。銀行は街まで行かないといけないから。
衣料品などはイメージが違うと返品することもある。
今はどこも返品もすぐ受け付けてくれて感じが良い。
返金もスムーズなので気楽に買えて良い。

(3)80代男性:
通販は新聞広告を見て興味を持つことがほとんど。
購入するかどうかは、フリーダイヤルに電話してみてから決める。
フリーダイヤルなので割と気楽にかけている。
色々説明してもらって、大丈夫そうなら買う。みんな親切。
ゆっくり買えるので良い。

電話をするのは早朝かお昼前が多い。
朝はお店に買い物に行くことが多いので、通販に電話をするのはそれ以外。
通販以外の買い物(スーパーなど)は開店時間を選んで行く。
朝だと品物を棚に並べている店員さんが多いので
聞きたいことを店員さんにすぐ聞けるので便利。

通販で便利だと思うのはお店に出向かないでも良いところ。
店員の人が忙しそうにしていないところ。
大きいものや重いものや
スーパーに売っていないようなものは通販を利用する。
通販なら使い方をいつでも何度でも質問できるのも良い。

注文に要する時間は15分くらい。色々相談してから買うか決めるので。
支払いは代引きが便利なのだが、
最近は受け取り時間を選べなくなったので不便に感じるが仕方ない。
返品はしない。面倒だから。悪いし。

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少ないヒアリングではありますが、
60代前半女性は40代と言い換えても違和感のない回答です。
通販には「お得さ」を求めているのも良くわかります。

70代80代になると「お得さ」よりも
「店員さんとゆっくり話せること」にベネフィットを感じています。
確かに昨今の実店舗の接客は慌ただしく感じます。
スタッフの数が少ないので、店員さんを5分も引き止めておくのは気が引けます。
その点、何分でも話しをじっくり聞いてくれそうな(実際に聞いている)慌ただしさを感じさせない接客をしている通販は、
”シニア向けのおもてなし”のお手本になりそうです。

営業時間はどうでしょうか?
実際のところ、シニアの注文件数のピークは午前10時ごろと夜8時ごろの2回が多いとのことですが、ゴールデンタイムと言える程のものではなく、他の世代と比較してゆるやかです。
営業時間が長いことのメリットは、消費者の購買意欲のピークを逃さないことよりも、
信用獲得にあるように思います。
使っていて困ったら即その時にお店に電話で聞くことができる。
いつでも答えてくれる人がいるという安心感が、
シニアからの頼れる存在としての評価に繋がっていると想像できます。

人気通販に学ぶシニアへのおもなしポイントは、腰をすえた接客と即レス。
時間こそが高付加価値となりうるといったところでしょうか。

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次回は、
「銀座の小学校の制服問題・シニアの感想あれこれ」を
シニアデコーダーがマーケティング視点でお届けします。
お楽しみに!!

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