NHK連続テレビ小説「半分、青い。」が好調なようです。
主人公の仕事が漫画家・映画監督など表現に関わるお仕事なので
クリエイティブ視点で視ていると
登場人物のセリフが「金言」の宝庫。
思わず納得、深くうなずくことも多々あり、
バブル時代の小物達の「あった、あった、これあった!」という懐かしさも相まって、
私も結構楽しく視ています。
ところが。
70代以上のシニアに聞いてみますと
「半分、青い。はもう観ていない。」という離脱組が多いのです。
恋愛要素が多いからかしらね・・・。と思っていましたが、
あるシニアモニターさんの一言で「なるほどっ!!」と気付きました。
「半分、青い。」には、
”セリフが聞こえにくい”というバリアがありました。
主人公スズメちゃんの、ちょっと早口で文語調な話し方は、
確かに、耳が少し遠くなった高齢の方々には、
何を言っているのか聞き取りづらい。
そして、スズメちゃんのママである松雪さん、
そのお友達の原田知世ちゃんの話し方は
ささやきボイスで聞き取りづらい。
さらに、最近登場してきた「涼ちゃん」のオバサマ3人も
そろって高音弾丸トーク。
これでは、セリフのほとんどが、もやもやっとしか理解できないので、
ドラマのストーリーを理解するのが難しい。
よく分からないけどいつも揉めている。という状態が毎朝だと、
ちょっとつらいですよね。
これが、高齢者のドラマ離脱を促進しているのかもしれません。
主人公のスズメちゃんは、片耳が聴こえないという役どころ。
そのことで彼女が不自由しているようなシーンはほぼありません。
なのに、観ている高齢者の方が、聴こえなくて不自由していたなんて、
皮肉ですね。。。。。
高齢の方は、言わなくても、聞き取りづらさを感じている方は結構多いです。
大声で話しかける必要はありませんが、
短い言葉で、文節を区切って、はっきり発音すれば、
聞き取りやすくなります。
市役所や病院、銀行や携帯電話のお店、薬局など、
テキパキと早口で次々に説明される場所は、
私達にとっては何も問題ありませんが、
高齢の方にとってはバリアです。
「高齢だから飲み込みが悪い」のではなく、
サービスの提供側がバリア(障壁)を持っていると理解しましょう。
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