第27回コラムでは、
来年は、終末期のシニア”ご本人ニーズ”に応えるサービスの萌芽期かも?というお話しを書きました。
今回はもう少し詳しく、家族ニーズと本人ニーズについて触れてみます。
27回で書いた通り、
終末期(亡くなる少し前)には、多くの人が介護看護状態にあり、
お財布も決済権も家族が持っていてシニアご本人の要望・希望を叶えるサービスではないのが現状です。
分かりやすい例をあげると、
高齢者介護施設に出てくるおやつは
ババロア・プリンなどの喉越しの良い柔らかく低カロリーな”安全”なものが多く出されていますが、これは「高齢の両親の健康を維持したい」という家族ニーズに応えるもので、
実際に利用者様御本人にニーズを聞いてみると、
お餅・お饅頭・お団子・お煎餅・季節の生菓子の他、
マクドナルドのフライドポテトや
どこそこのお店のチョコレートケーキなど、
多種多様なリクエストが出てきます。
(ちなみに、ババロアという回答は滅多にいません。)
私は、
「今の時期ならあれが食べたい」という記憶を掘り起こす行為は
下手な脳トレよりもずっとボケ防止になると思いますし、
食べたかったものを食べることでの笑顔や満足が免疫系に与える良いインパクトは見過ごせない程大きいことも知っていますが、
まずは安全を優先させるのが「家族ニーズ」。
忸怩たる思いはありますが、
中々サービス提供者にそのアドバイスが届くことは稀です。
このように、家族ニーズが当たり前な時代が25年程続き(その前は老後はもっと短期間でした)、それが今の当たり前となっています。
しかし、人生100年時代がそう遠くないという時代になり、
老後が延長される予感がみなさんの中にまだ”不安”として存在するようになった昨今、
「最後までわたくしらしく生きたい」と願う今のアクティブシニアのための
本人ニーズのサービスの登場が切望される時代が来ると予測します。
まさに萌芽期。それが来年あたりではないでしょうか。
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