第15回で、
30代:自己主張よりも揉めないことを優先する(空気を読むことに長けている)層
40代:自分の意見よりも一般論を優先する(本音は隠しておきたい)層
50代60代:なぜ自分がそう思うのか、その理由を相手と共有できているか確認しながらコトを進めたい(結果よりもプロセス優先)層
60代〜:コミュニケーション能力の成熟期を迎えた層
と、ご紹介いたしました。
今回は、女性のライフステージから「なぜそういった傾向になるのか」を考察します。
「考察」といっても実はとても答えはシンプル。
女性の表現傾向は「子育て」と紐付いていると、私は考えています。
30代は、子供の進路・受験の悩みはそれほど深刻ではなく、まだ少し先のことだと感じている母親が多く、この時期は母子が所属するコミュニティを見渡したときに我が子の成長が「平均値内」にあることが母親に安心をもたらします。自ずと「右に同じ」という表現が多くなります。
40代になると、子供の進路の悩みが現実的になってきます。「よその家庭はどうしているかしら?」と気になるものの、立ち入ったことを聞くのは失礼かも・・・と思うと聞くに聞けないという気持ち、「少しでも我が子有利になるようにコトを進めたい」という母親としての防衛本能も強く発揮されます。我が子を守るため拳をしっかり結んで手の内は見せない、いわゆる臨戦態勢が求められるシーンが多く、表現も「(我が家は違うかもしれないけど)一般的にはそうだと思いますよ〜」「(今は違うけど)子供が小さい時はそうでした」といったものになります。その方が安心できるからです。
50代60代は、子供が独立する時期。今までと違って、我が子はもはや自分の分身ではなくなります。子供との関係において「言わずもがな」の時代は終わり、母子が一緒の時間を過ごすことも少なくなります。だからこそ、一緒にいるなら我が子と気持ちを共有したいと思います。また子育てを卒業した母親は時間的な余裕を持てるようになりますので、自然と「なぜそうするのか・どうやってこの結果になったのか」をゆっくり考えられるようになります。結論はどうあれ、プロセスのシェアに時間をかけることの方が心地よいのです。
さて、60代以上のシニアはどうでしょう。
子供は完全に独立し、夫婦2人の生活になります。子育て中の娘・息子を見守る存在になります。子育て渦中からは抜け出した状態なので、客観的に冷静に、経験済のことと自分の時代とは変化したことを吟味できる環境にいます。孫育てに参加している女性であっても母親のような緊張感・臨戦態勢ではないので、「私はこう思うけど、他の人はそうなのね〜」というおおらかさ。違いを楽しめる余裕があるのです。
ハナモニターさんを通して、シニアの方に接していると「早くシニアになりたい」という気持ちになります。
歳をとるのが楽しみです。
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