シニアライフデコーダーの橋詰です。
オフィス・ハナのシニアマーケティングを担当しています。
シニアライフの翻訳者「シニアライフデコーダー」のお仕事について解説しています。
第14回のテーマは「シニアの社会貢献」です。
シニアライフにおいて、社会貢献は重要なテーマです。
このブログでも度々触れているテーマで、
第6回では「シニアライフにおける社会貢献」を、
第13回では「シニアがアルバイトをする目的は?(anリサーチより)」と題し、仕事を通して社会に貢献したいと希望するシニアについて触れています。
今回はJTB総合研究所が2017年に調査した”「今シニア」「新シニア」の暮らしとライフスタイル”より、
シニアの社会貢献意識に触れた項目をピックアップしてご紹介いたします。
出典:JTB総合研修所(https://www.tourism.jp/wp/wp-content/uploads/2017/03/second-life-new-senior.pdf)
調査対象者のサマリーは、出典先をご確認ください。
この調査で私たちが注目したのは、
調査対象者を自分が幸福であると感じている「幸せシニア」と「そうでないと感じているシニア」に分け、
それぞれ「近隣や地元の人との関わり」と「生きがい」について問う調査データです。
「図22 近隣や地元の人との関わり」を見ますと、
”幸せシニア”は、生活圏内の顔見知りとのやり取りが頻繁であることがわかります。調査全体の平均値より全ての項目で高い数値を示しており、「地元の清掃やボランティア活動に参加」にも積極的なことがわかります。
シニアライフにおけるコミィニケーションの内容は、連絡事項の通達や社会的なホットニュースに留まらず、健康に関する情報交換・共通の知人の訃報・財産の話しなど、プライベートでセンシティブなことも多く、それらの話題をシェアすることは、お互い様の精神や共感や思いやりといった一種社会貢献的な要素を多く含んでます。
これらを日常的に頻繁に行う人に「幸せシニア」が多いという事実は、大変興味深いことです。
さらに「図23 生きがい」の調査を見てみましょう。
ここでも「幸せシニア」は、
「地域を盛り上げること」「周囲の調整役として貢献すること」「若い人の成長をサポートすること」に意欲的です。「そうでないシニア」のポイントと比較するとどれも倍近いスコアになっています。
他に「幸せシニア」が「そうでないシニア」の倍近いスコアをただきだしている項目を見て見ると、「家族の役に立つこと」と「自分の夢や目標を実現すること」があります。
「幸せシニア」にとって、社会貢献(家族は社会の最小単位)は犠牲や義務ではなく、自分の夢や目標を実現することにつながる生きがいであるようです。
アクティブシニアの代表者でクリスチャンでもあった故・日野原重明医師は
「他人のために自分の時間を使うことを、神様はお喜びになる。」と発言されていました。
私はクリスチャンではありませんが、日常的にシニアに関わり、
更にこういった調査結果を見るにつけ、
日野原先生のおっしゃることが腑に落ちるような気がします。
企業と個人との快適で良好なコミュニケーションを築こうとするとき、
企業発信の一方通行な「貢献」を仕組みとせず、
シニアもまた企業の活動を支えているという実感が持てるような余地をプランニングに組み込みたいものです。
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次回は、
「アクティブシニアの実際」をお届けいたします。
お楽しみに!
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